こんにちは!「ネットオフィスで働くテレワーカーたちのブログ」編集スタッフのれんです。
僕が暮らす北海道も今年は暑く、しかも例年以上に雨が多かった夏でした。
サマセット・モームの作品に「雨」という小説があります。舞台は南太平洋、サモア。何日も降り続く雨の中、次第に心が壊れていく宣教師の話です。確かに南の島の雨は、どこか官能的で、けだるく、人の心を乱す何かがあるのかもしれません。
10年以上前ですが、ハワイ諸島のモロカイ島で3日間雨に降りこめられました。人が訪れることができるハワイの島は6つあるのですが、モロカイはその中でも小さくて素朴な所。ワイキキのようなショッピングモールやアミューズメント施設などは、一つもありません。なので、雨の日はすることが何も無いのです。
部屋のバルコニーに座って降り続く雨を眺めているのにも飽きて、昼下がりにオープンエアになっているホテルのバーに行きました。ほかに客は居ません。小さなステージでは、ハワイアンミュージックのライブをやっているのですが、その演奏もミュージシャンも、物憂げです。そこに地元の若者らしい5、6人のグループがやってきました。ひとしきり乾杯したあとに、女性が、ミュージシャンのところに行って何やら相談。そして、曲が変わって、その女性が、フラを踊り始めたのです。
若者たちの様子を見ていると、どうやらその中のカップルが、結婚を控えているようなのです。フラは、そのカップルへのお祝いだ、ということが分かりました。相変わらず降り続く雨をバックに、TシャツにGパンという姿で、彼女は素晴らしいフラを踊り続けます。それは観光客相手の踊りとは全く違っていて、目が離せなくなりました。これが本物だと、大して知識が無い僕でも感じたのです。
本来のフラは、体中を使って表現するある意味の「言葉」と聞いたことがあります。友人の幸せを心から願う気持ちが、見知らぬ旅人である僕にも伝わってくるその踊りは、本当にすてきでした。
「モロカイは、フラが生まれたとされる島」ということを後で知りました。だとすれば、あれはフラの神様からの贈り物だったのでしょうか。
サマセット・モームの宣教師は心乱されましたが、僕は思いがけず魅力的なフラを見ることができました。降り続く雨も、そう悪くは無いのかもしれません。
タグ: テレワーカーのコラム , 旅
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